【2016年10月11日更新】
相続が発生した後、
「いつから相続の手続きを開始すればよいか」という
質問を時々お受けします。
葬儀の直後に遺産分割の話を切出して、兄弟で大喧嘩に
至ってしまった家族や、いつまでも誰も切り出せずに、
気が付けば既に9か月を経過し、税理士に相続税の申告を
依頼したところ、申告期限まで時間的な余裕がない
とのことで、申告の報酬を大幅に割増しされた方もいました。
いつごろ手続きを開始すればよいという問いには、
正解は無いと考えます。
手続きにどの程度の時間を要するかは、
専門家に依頼する範囲、相続財産の種類・金額・件数、
相続人の人数・居住地・国籍、相続人の関係、遺言の有無、
被相続人の戸籍の移動履歴等によって大きく異なります。
あえて経験則から申し上げれば、親族が精神的に多少は
落着きを取り戻し、税務申告期限である10か月に
まだ余裕のある四十九日頃が適当かと考えます。
状況により引き延ばす場合でも、税務申告が必要であれば、
逝去後、遅くても3か月頃には最初の分割協議等を開始される
ことをお勧めいたします。
また、税務申告が必要か否やが微妙な場合も、
念のために専門家に確認されては如何でしょうか。
予想以上に必要書類の取得や記入に時間が掛かる
場合がありますので、十分に注意してください。